「総務やさん」第1095号
●高市政権は長期政権になるか?
・・・・(株)総務システムサービス
代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)
高市政権が長期政権となるかどうかは、党内の力学、選挙での評価、経済運営、外交環境といった複数の要因が相互に作用することで決まります。日本政治の構造を踏まえると、長期化の条件は単独の要素ではなく、これら複数の条件が“同時に満たされるかどうか”が重要になります。
政権の持続性を左右する最大の要素は、与党内の安定です。自民党は派閥の影響力が依然として大きく、主要派閥からどれだけ幅広い支持を得られるかが政権運営の安定性を決めます。
高市政権は政策志向が明確である一方、党内の調整力が問われやすい側面もあります。人事でのバランス配分や、政策決定プロセスでの合意形成が円滑に進むかどうかが、長期化の前提条件となります。
長期政権の共通点として、重要選挙での安定した勝利があります。過去の長期政権である小泉政権や安倍政権も、国政選挙での勝利が政権の継続を支えました。
高市政権も、次の衆議院選挙や参議院選挙でどれだけ議席を維持できるかが大きな節目となります。特に、地方選挙や補選での結果は党内の評価に直結しやすく、政権の勢いを測る指標として注目されます。
日本では、経済指標が支持率に反映されやすい傾向があり、賃金上昇の実感、物価対策の成果、財政運営の安定性などが評価のポイントとなります。
高市政権の政策がどれだけ生活者の実感につながるか、また企業・投資家の期待と国民の生活感覚のギャップをどれだけ埋められるかが、長期化の重要な条件となります。
そして大きな問題が外交・安全保障です。アメリカによるイランへの攻撃があったばかりの現在、国際的な危機への適切な対応などが求められます。
高市政権の外交姿勢は明確であるため、危機対応の巧拙が支持率に影響しやすい点が特徴です。
高市政権が長期政権となるかどうかは、これら多方面での安定が求められます。政策の方向性が明確で支持層が固まりやすい一方、より広い層からの支持を得られるかが長期化の分岐点となるでしょう。
●自転車のルールをご存知ですか
・・・・三島 京子(みしまきょうこ)
健康増進や通勤コスト削減の観点から、自転車通勤を導入する企業が増えています。一方で、自転車利用者の増加に伴い、自転車が関与する交通事故も増加傾向にあります。2026年4月1日からは道路交通法が改正され、自転車にも青切符(交通反則通告制度)が導入されることになりました。
令和6年には、自転車が関与する交通事故が全国で67,531件発生し、全交通事故の約23%を占めています。このうち、死亡・重傷事故の約4分の3で自転車側の法令違反が確認されており、自転車利用者の交通ルール遵守を徹底し、事故を未然に防ぐ必要性が高まっています。
これまで自転車の交通違反は、原則として赤切符による刑事手続きの対象でした。軽度な違反に対して刑事処分を行うのは現実的ではなく、実際には取り締まりが十分に行われていませんでした。青切符制度の導入により、軽微な違反でも警察官がその場で反則金を通告できるようになり、自転車利用者への取り締まりが現実的かつ効果的に行われるようになります。
青切符の対象となる自転車の違反行為の例として以下があります。
・信号無視
・一時不停止
・右側通行(逆走)
・携帯電話使用等(保持)
・遮断踏切立入り
・制動装置(ブレーキ)不良
・無灯火
・傘差し運転
これらの違反には、反則金が設定されています。例えば信号無視では6,000円、一時不停止は5,000円が科されます。
なお青切符の対象となるのは16歳以上の自転車運転者です。16歳未満の自転車運転者については指導警告の対象となります。
自転車は便利な移動手段ですが、道路交通法上は「車両」に分類され、運転者には一定の責任が伴います。2026年4月からの青切符導入を機に、日頃の運転を見直し、安全で快適な自転車利用を心がけましょう。
【参考】
警察庁 自転車交通安全 自転車の新しい制度
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/portal/system.html
